■大馬鹿メール合戦

　ゆんべ日記をアップし終えた夜9時ぐらいに、L.A.のセガレから電話があった。「母ちゃん、ハッピー・バースデイ」が主旨だったのだが、近況報告もあってまた長電話になっちまいやがったのであった。ゴールドのリンカーンはクーペだと言う。ますますチンピラ兄ちゃんのクルマなのであった。サスペンションの緩さは独特で、船酔い気分も招くことがあるらしい。ひゃはは。子供時分からクルマに弱く、タクヒーに同乗しても「運転手さん、窓開けてもイイですか？」が慣例だったヤツが、今じゃ最悪コンディションのドライバーになってるんだから笑える。
　そりゃそーと。語学学校では最終第9グレードでは落第し、そのまんま終了になっちゃったみたいだけんど、どの程度のチカラがついたのかTOEFUL(?)試験だけは来月に受けるんだそうだ。来月からはいよいよ音楽学校で、明日にはギター＆面接のオーディションがあるのだと言う。ふんむむ。そんなオーゲサな学校に行くのか？　ちっとも知らなんだ。
　ところで、セガレからの電話が終わり、コンピュータ前に陣取ったら大変なサワギになっていた。僕の最愛の泥酔スパスパフレンド春日三亀さんから5通ものメールが届いていたのだ。ヒンジュクのジャズバー「サムライ」で行われたコスプレ忘年会に参加しなかった僕に、臨場感あふれる実況中継をしてくれたのであった。ケータイ嫌い、メール嫌いを公言していた三亀さんは最近になってシゴトの便宜にケータイ使用者となり、今ではどっぷりとケータイメーラーの仲間入りをなすったのである。意地っ張り同士の友人関係なので、こちらも小出しに5分割したような返信メールを書いた。すると5分もおかずに新着リポートが舞い込んでくるので、僕はすっかりコンピュータ前から離れられなくなったのだった。向こうは忘年会の最中だからグビグビと酒を飲みながら、ピコピコとメールを書いてくるワケで、こっちも意地でビール飲みつつカチャカチャとメールを送り返す。「目の前に美女のお尻がある」などというフトドキなリポートには、「なにょ〜。クヤシーぞ〜〜ッ！」ってなアホなメールの応酬で、両者意地となって送りまくるもんだからおいそれとはメール合戦は終わらない。先方は二次会へと流れ込み、ついにカラオケ屋にまで行きぁ〜がってメールを寄越し、「ギネマさんの歌はプロ級なのであった」とか「今夜は最高！」などというメッセージの末尾に「タクシーに乗ってさっさと来い！」とか「楽しいヨ。おいで」とかぬかしやがるもんだから、いよいよもって僕は逆上し、次から次へとビールグラスを空けるのであった。自宅にいながらこんな二日酔いになったのは初めてで、結局中年男2人は明け方まで別の場所でピコピコ、カチャカチャとのべ50通にも及ぶメールし合い、飲み合ったのである。うぃ〜、ヒック。愚行は最高だ。
●今日の１句　　ネを上げる相手を待ってカチャカチャと
●今日のもう１句　　現場より拘束されますメール合戦