■ハッキリ言って……

「ハッキリ言って」を枕詞みたいに多用するヤツのハナシの中身が、ハッキリしてた例にお目に掛かったコトがない。夕刻５時過ぎ、新宿のバー「ナルシス」で編集者Ｇ氏と「飲み合わせ」。飲みながら打ち合わせすることネ。ひゃひゃ。
　で、僕はそこのママさんに「ハッキリ言って最近の僕は、女性のお尻ばかり追い回してますダ」と言った。ホントは、追い回しているのは「オンナのケツばかり」と表現すべきで、有名な落語中の上品なお嬢様の「締め出し食べちゃった」のセリフにも通じちゃう滑稽な表現をしたのである。すると、ママさんもＧ氏も、僕のことをまるで信用しやがらねぇ。どうせまた口ばっかりとでも言いたいワケだ。あるいはまた、単に一緒に酒を飲むことを「おデート」と詐称したり、せいぜい「はぐはぐ」止まりの関係を軽んじて見られているワケだ。くっそ。イイじゃねぇか、それだって。
　あんまりクヤシーんで、勤めからの帰宅途中に立ち寄ったというママの娘さんに初めて紹介を受けた瞬間に、次のバー「サムライ」への「おデートの誘い」をかけた。ひひ。彼女、ミニスカートからのぞく太ももがとってもグラマーなんである。あっさり断られた。
　２軒目の「サムライ」までＧ氏がつきあってくれ、３軒目の「びざぁ〜る」には閉店後の「サムライ」店主にして俳人の宮崎二健さんにつきあってもらった。近頃ずいぶんと夜明けが早くなった。