■元号で言われても分からない

　別段今に始まったワケじゃないけれど、子供時代からどこか「昭和」という時代を「恥の時代」と勝手に考え込んじゃった僕は、多分高校生ぐらいから意識的に元号を使わない、あるいは無視をして、西暦のみで生活してきたと思う。何かの公的文書に生年月日を記入しなくちゃならなくなると、わざわざ昭和に横棒引いて消した上、西暦年を記入したりもする。降参するのは、そういう記入欄がほぼマークシート式で西暦では記入のしようがない場合だ。
　で、そんな生活をずっとやっていると、困ったことにホントに今が「平成」の何年なのかはその日の朝刊最上欄の日付でも見ないと、カンペキに分からない。案外しょっちゅうそんなコトやっているから、分からないんじゃなくて、覚えられないと言った方が正確だ。そんなワケで僕がいちばん困るのは、TVなどの政治や社会事象に関する討論番組なんかを見ていて、それが昭和の59年に起こったとか、平成7年度にどーたらこーたらした、などと言われてもサッパリ時期感覚が甦らないのだ。昭和はまだイイ。昭和時代に生きてた頃、僕は昭和の年数に25を足して西暦年に置き換えていたし、その逆もやっていた。ところが、平成になると長い間の無視のツケが回ったのと、無視の生活習慣の定着化によっていよいよさっぱり分からないのである。
　最近、皇族の1人が死んで、数多の善男善女なのに日本原理主義者みたいな人々が追悼のための記帳に列をなす光景がTV画面に映し出されると、きっと元号というムダ以外の何物でもない習慣は今後も継続されていくのだろうナ、と思う。ちなみに僕は、セガレの誕生年を即座に西暦で言えるが、元号付きだと26.47秒ぐらい計算しないと出てこない。そして今、ヤツは元号なんざクソの役にもたちゃしないアメリカで生活している。
　さて、余談。おとついから再び腰痛ツーツー。で、笑ったのは、この春もヒドい腰痛に悩まされた時期があって、今回気づいたのはその両方の時期に「ベイスボール英語辞典」の原稿に集中していたというコトだ。偶然だと思う。今回は少し深酒が続いたことも原因しているんじゃないかと、ここ数日は酒飲みながら様子を見る所存。ひゃっは。
●今日の１句　　平成を装う軍靴の響きかな
●今日のもう１句　　腰に来て耳に来て目に来て脳に来て、きゃは